You should be fair to everyone regardless of national origin, gender, or creed.
この英文は、このまま暗記する価値があります。ただ、丸暗記でも良いですが、応用が利くように内容をしっかり理解しましょう。
you
youは、もちろん「あなた」という意味の代名詞です、が今回は違います!
訳文を見ると「あなたは、生まれた国、性別、信条に関係なく、誰に対しても公平でなくてはならない。」のように「あなた」が入っていません、日本語には訳さないんです。
これは「総称のyou」と言って「人は誰でも・みんな」という意味で、日本語には訳さないのがgoodです。
【例】
You never know.
「誰にもわからないよ」
Time flies when you are having fun.
「楽しいときって、時間があっという間だよね」
このように、ざっくり「人はみんなこうだよね」と言いたいときには、youを主語にすると便利です。
総称のyouは訳さない!
【参考文献】
『真・英文法大全』p310
『Evergreen』p530
should be
shouldは、助動詞で「~しなければならない」という意味です。助動詞の次には動詞が来ます、動詞は原形(辞書に載っている形)を用います。だから、いつもはis am areで使う「be動詞」が「should be」と原形になっています。これは中学校レベルです。
【参考文献】
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』p167
『世界一わかりやすい中学英語の授業』p165
fair to
fair toで「~に公平な」という意味です。大切なのは「~に」に当たる前置詞がtoだということです。forでもofでもなく、toです。fair toというセットで覚えましょう。
ちなみに、デパートとかでやっている「〇〇フェア」も同じfairです。
【例】a Hokkaido fair「北海道フェア」
【参考文献】
『ジーニアス英和辞典第6版』fair
『ジーニアス和英辞典第3版』フェア
everyone
everyoneは「みんな」という意味です。ただし「みんな」という意味なのに、単数として扱うので注意しましょう。
【例】
Everyone is doing it.「みんながやっているよ」
※複数ならareのはず!
Everyone likes my boss.「私の上司はみんなに好かれています」
※複数なら三単現のsはいらない!
「”みんな”なのに何で単数扱いやねん」という気持ちはぐっとこらえましょう😭
【参考文献】
『ジーニアス英和辞典第6版』everyone
regardless of A, B, or C
regardless of
regardless ofは「~にかかわらず」という前置詞句です。ほぼ常にregardlessとofはセットで使うので、セットで丸ごと暗記しましょう。
A, B, and C
2つのものをつなげるときは、2つのあいだに接続詞(andとかor)を置きます。
【例】A and B
3つ以上のものをつなげるときは、それぞれにコンマ(,)を付けて、最後にだけ接続詞を置きます。
【例】A, B, and C
4個でも5個でも同じです。
【例】A, B, C, D, and E
【参考文献】
『表現のための実践ロイヤル英文法』kindle版 p1037
なお、regardless of にはandではなくorを使いますので、今ここで覚えましょう。
origin, gender, or creed
origin
originは「生まれ、起源」という意味です。抽象的なので用例をいくつか見ましょう。
hide one’s origin「出自を隠す」
☝何県出身とか、どこの国出身か、などを隠すってことです。
a person of Chinese origin「中国系の人」
☝中国国籍の人か、2世、3世とかの人ってことです。
gender
genderは、日本語でも「ジェンダー」という言葉として浸透していますね。
ここでは言語で使うgenderについて紹介しましょう。例えばフランス語には名詞に性(gender)があります。
【例:フランス語】
le livre「本」(男性名詞)
la table「テーブル」(女性名詞)
頭に付いているleとかlaは、英語で言うtheです。男性名詞にはle、女性名詞にはla、を付けます。なので、フランス語を話す時は、leとlaを正しく付ける必要があります。
つまり、フランス語を勉強する時は、ただ単語を覚えるだけじゃなくて、いちいち「男性名詞」か「女性名詞」かも合わせて覚える必要がありますので、覚える負荷が2倍です!
いや~、世界を支配した言語が、名詞に性が無い英語でよかったー。
ところで『国家の品格』という本に、次のような一節があります。
“産業革命の家元イギリスが七つの海を武力によって支配し、その後をアメリカが受け継いだ結果、いま世界中の子供たちが泣きながら英語を勉強している。“
これがフランスだったら、もっと泣きながらフランス語を勉強するハメになっていたことでしょう、なんて嬉しい恐ろしい!!
creed
creedは「(宗教上の)信条」という意味です。わりと上級語彙なので、丸暗記が効率良いです。
だが断る!効率悪く、語源の話をします。
creedという単語は、ラテン語のcrēdōに由来します。ちなみにラテン語と英語の関係は、漢文と日本語の関係に似ています。要するに、たくさんのラテン語が英語に入っているわけです。
「信じる」のcrēdō
crēdōは、ラテン語では次のような意味を持っていました。
「信じる」とか「お金を貸す」といった意味です。
「信じる」の意味を、英語のcreedは「信条」という意味を受け継いでいます。
お金を貸すcrēdō
お金を貸すほうの意味も英語に入っています。
ラテン語では、ひとつの単語がたくさんの形に変形します。見出しに出ているものだけでも、ちゃんと書くと、
crēdō 直説法・現在・能動相、1人称単数「私は貸す」
crēdere 不定法・現在・能動相「貸すこと」
crēdidī 直説法・完了・能動相、1人称単数「私は貸した」
crēditum 目的分詞(完了分詞男性単数対格)「貸すために」
のようになります。
で、羅和辞典(ラテン語と日本語の辞典)には次の立項があります。
完了分詞対格に「貸付金」という意味が載っています。英語の完了分詞と同じで受け身的な意味を持ち、「貸されたお金→貸付金」というストーリーでしょう。
さらに、現在のロマンス諸語(フランス語とか)には、ラテン語の対格が受け継がれていて、語尾の発音は脱落しています。(『フランス語の歴史』大学書林p77)
つまり、【羅】crēditum→【仏】credit→【英】creditとして英語の借用されました。
語源的に見ても、クレジットカード会社は私たちを「信じてお金を貸して」くれているのですね。
まとめ
もともとはラテン語のcrēdōですが、
信じるの部分が抽出された英単語がcreed
お金を貸す部分が抽出されたのがcredit
というわけです。
【参考文献】
『フランス語の歴史』大学書林p77
『羅和辞典』研究社
『Etymonline』
構文&まとめ
まとめとして、文全体を見ると、
[You] [should be] [fair to everyone] (regardless of national origin, gender, or creed).
SVC+前置詞句の文です。「You = fair」が骨格の部分です。
長い文でも、SVOCの文型は常に把握しましょう!